文学部

文学部 3つのポリシー

 文学部 ディプロマ・ポリシー(Diploma policy:学位授与の方針)

卒業論文を含めて、卒業に必要な単位を修得し、以下に掲げる知識、技能、能力、志向性を身に付けた者に学位を授与する。

  1. キリスト教主義の精神に基づき、多様性を理解し、他者を尊重することができる。
  2. 倫理観に基づき、適切な行動をとることができる。
  3. 社会の一員として責任感を持ち、自らを律して行動することができる。
  4. 自身のキャリア形成に必要な知識を理解し、行動することができる。
  5. 目的達成のために多様な人と協同できる。
  6. 外国語を用いたコミュニケーションも含めて、多様な人と様々な状況に応じて適切な対話・討論ができる。
  7. 幅広い教養を有し、説明したり活用したりすることができる。
  8. 言語・文学・文化に関わる知識について理解し、それを問題の解決のために応用することができる。
  9. 言語・文学・文化に関して正確な理解のもと論理的に課題を設定し、かつ、その課題の解決策を論理的に考察できる。
  10. 自らが設定した課題を、適切な方法で調査・分析することができる。
 文学部 カリキュラム・ポリシー(Curriculum policy:教育課程編成・実施の方針)

文学部においては、その教育目標を実現するための科目 ― 基礎教育、一般教育、外国語、保健体育、キャリアサポート・単位互換、専門教育 ― を設置し、それらの科目を、ディプロポリシーの達成を図る観点から、以下のように位置づけて配置する。

DP1 の達成に向けて

キリスト教に基づく他者を尊重する精神を学ぶと共に、多様な文化へのキリスト教の影響を学べるように、「キリスト教についての科目」を設定する。

DP2 の達成に向けて

社会を理解し、道徳的な規範に基づく行動を選択できる人間性を養うため、1 年次から「キリスト教についての科目」「人間・社会についての科目」を設定する。

DP3 の達成に向けて

現代社会への理解を深めることを通して、将来のビジョンを描き、自らの将来に対する準備を進められるように、1 年次から「キャリアサポート科目」を設定する。

DP4 の達成に向けて

自身のキャリアデザインに応じて必要な能力を身につけられるように、1 年次から「キャリアサポート科目」を設定する。

DP5 の達成に向けて

課題に対して他者と議論や質疑を重ねることで協調・共同しながら解決する力を養うため、1 年次に少人数教育による「基礎科目」を、3 年次に「演習」を設定する。

DP6 の達成に向けて

6-1 英語や英語以外の言語を学べるように、1 年次から「外国語科目」群を設定する。
6-2 コミュニケーションや、表現・理解に関する知識や技術を学べるように、1 年次から当該の知識・技術に関する一部の「専門教育科目」と「共通科目」を設定する。

DP7 の達成に向けて

専門に限らず幅広い教養と人間性を身につけられるように、1 年次に「基礎科目」を、また、1 年次から「一般教育科目」として「キリスト教についての科目」「人間・社会についての科目」「自然についての科目」「地域についての科目」を、また、「保健体育科目」と「単位互換科目」を、2 年次から「教養演習」を設定する。

DP8 の達成に向けて

英語圏と日本語圏を中心に言語・文学・文化の各分野に関する専門的かつ多角的な学びを行えるように、1 年次には知識・理解の基となる「基礎科目」を、また 1 年次から「専門教育科目」を設定する。そして、両学科にまたがる専門性の高い知識及び技術を学ぶ科目を,「共通科目」として設定する。

DP9 の達成に向けて

論理的思考のもとに課題を設定したり解決策を考察したりする力を養うため、3 年次・4年次に専門科目の「演習」を、4 年次には「卒業論文」を設定する。

DP10 の達成に向けて

自ら課題を設定し、適切な調査・分析に基づいて議論・主張する力を養うため、3 年次・4 年次に専門科目の「演習」を、4 年次には「卒業論文」を設定する。

 文学部 アドミッション・ポリシー(Admission policy:入学者受け入れの方針)

文学部では、欧米や日本・アジアの地域の言語・文学・文化・社会に強い関心を持ち、多様性を理解すると共に他者を尊重しながら、その学修に積極的に取り組む人材の育成を目指していることから、以下に掲げる資質や意欲を有する人を求める。

  1.  高等学校までの教育において到達目標とされている基礎学力を習得している人。
  2.   課題に取り組む思考力や判断力を有し、自分の考えを的確に表現する力を有する人。
  3.   主体的に多様な人々と協働する態度を有し、かつ、コミュニケーションの土台となる十分な言語力を有している人。
  4.  地域社会または国際社会に対して強い関心を持ち、主体的に関わろうとする態度を持っている人。
学部長メッセージ

 文学部では、欧米諸国や日本の「文化」を多角的かつ総合的に研究することができます。「文化」といってもその領域は広大ですが、本学部では「文化の華」と言われる芸術を主として探究します。とりわけ、言語芸術である「文学」についての研究は、北東北地域の大学の中でもトップクラスの長い歴史を有しています。

 英語・英米文学科では、異文化コミュニケーションの道具としての「現代英語」の学修を通して「グローバルな時代」を生き抜く「力」を身につけます。日本語・日本文学科では、日本文化や地域文化の洗練された魅力とそのユニークさを、自分のことばで世界の人々に発信する「力」を養います。すなわち、両学科において共通に目指されているのは「実践知」の獲得です。

 在学中に取得可能な資格としては、中学校教諭一種・高等学校教諭一種(英語、国語)のほか、学芸員、社会教育士、日本語教師などがあります。資格関係の多くの授業は少人数形式で行われるので、個々の能力に寄り添った親身な指導を受けることができます。これらの資格を生かした仕事に就いている卒業生が、青森県のみならず全国で活躍しています。

 歴史と伝統に裏打ちされた文学部で、あなたの未来を拓きましょう。

文学部長 鎌 田  学 

文学部の特徴

Since 1971

 弘前学院大学文学部には英語・英米文学科と日本語・日本文学科があります。 文学部は、1971(昭和46)年、大学の開学と同時に、弘前学院短期大学の英文科(1950年設置)、国文科(1966年設置)を改組して、英米文学科、日本文学科として発足しました。 その後、2002年から現在の学科名となりました。 また、開学以来女子教育を行ってきましたが、1999年からは男女共学となりました。

 これまでに多くの卒業生が社会に巣立っており、様々な分野に人材を送り込んでいます。 中学・高校の英語・国語の教員をはじめ、教育の現場で教員や職員として活躍している人も大勢います。 一例を挙げれば、本学を卒業して教職についている人は、青森県内だけで一時期は450人ほどもいて、教育界における一大勢力となっていました。 また、官公庁や銀行、一般企業、セールス系、サービス系、グランドスタッフなど、文学とは直接関係の無い分野にも、多くの人が進出しています。 中には、小説を出版した卒業生、エッセイストとして活躍する卒業生、国会議員になった卒業生もいて、多彩な人材を輩出してきました。

文学部の教育目標

 両学科に共通する教育目標は、「ことば」を通して様々な文化を理解し、自分の考えを適切に表現する力を養うことです。 そのために、欧米、日本、および大学が位置する津軽の文化が深く学べるようカリキュラムが整えられています。 その上、日本と外国文化を比較しながら深く学ぶことによって、文学部の学生のグローバルセンスが育成されます。 また、学生一人ひとりの表現力を高める工夫として、少人数による演習形式の授業を数多く取り入れています。そこでは、あるテーマについての討議が行われます。 教員は学生の個性を見きわめ、きめ細かく指導して、学生が自分で考えて発表する力を身につける手助けをします。

国際交流と地域への目

 弘前学院大学は、2005年からウィスコンシン大学ラクロス校(米国ウィスコンシン州)と姉妹校提携をし、留学生の交換などの国際交流を行っています。 ウィスコンシン大学からは留学生が日本語や日本の文化を学びに来て、様々な体験行事や一部の授業等に参加し、学生や地域の人と交流を深めています。 プログラムに参加する学生は英語を磨くだけでなく、ホームステイ等を通じて貴重な異文化体験ができます。近年では、アメリカの大学の他に韓国と中国の大学と姉妹校提携を結びました。英語のほかに韓国語・中国語を勉強することで、アジア地域の文化をも深く体験できます。本学の中・長期留学プログラムは、あなたの国際理解力をさらに高めるきっかけになります。

 このように、文学部では国際的にも通用する人材の育成を目指しています。しかし、単に英語ができて異文化を理解すれば国際人になれるわけではありません。日本や自分の住んでいる地域のことをきちんと語れるのが真の国際人への一歩です。文学部では、「地域研究」などのカリキュラムを通じて地域への目を養い、広く世界へ目を向けるとともに地域を見つめる眼差しも兼ね備えた視野の広い人材の育成を目指します。

専門と教養と

 文学部では、言語・文学・文化を専門の柱としています。新入生は「概論」的な科目から始めて基礎を学び、学年が進むにつれて専門演習などを通じて専門を深めていき、卒業論文で専門の仕上げをします。卒業論文では、テーマの選択から調査・分析・論証・執筆等を教員のアドバイスの下にすべて自力で行い、自分で研究する力をつけます。

一方で、文学部では一般教育科目や関連科目を通じて、幅広い教養も身につけます。学生は自らの興味と関心にしたがって科目を選択し、知識や視野を広げます。 また、文学部他学科の科目も12単位まで卒業単位として認められます。

 その他、本学部には、一定の範囲内で、弘前大学の授業科目を履修することができる「単位互換制度」があって、学習の機会を広げるのに役立っています。

取得可能な資格

文学部では、英語・英米文学科、日本語・日本文学科の各学科において、以下の資格を取得可能です。

学科教育職員免許状学芸員社会教育士日本語教員
中学校高等学校特別支援学校司書教諭
英語・
英米文学科
英語科一種※1
※2
※1
日本語・
日本文学科
国語科一種

※1 英語科・国語科の免許取得が前提
※2 社会福祉学部の授業を履修することで取得可能

教育教員免許(中学校及び高等学校 英語科・国語科)一種免許

 中学校及び高等学校について、英語・英米文学科では英語科、日本語・日本文学科では国語科の一種免許を取得可能です。本学では平成31年度入学者から施行される改正教育職員免許法に先駆け、「自主的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)に特化した理論及び指導法に関する授業や、「カリキュラム・マネジメント」についての授業などを平成29年度から導入し、時代のニーズに合わせた実践的なカリキュラムを展開しています。
 今後は聖愛中学高等学校と協力し、実際の授業見学や指導体験を取り組んだ教職課程カリキュラムを展開予定です。また、課外活動として、聖愛中学校の放課後の「講習」の時間の授業の企画から実際の指導までを行う「聖愛スクールサポート」という活動も実施しています。
 更に、英語科・国語科のいずれかの免許を取得することで、以下の免許についても追加で取得することが可能です。

特別支援学校教諭(知的障害者・肢体不自由者・病弱者)一種免許

 知的障害者・肢体不自由者・病弱者が通う特別支援学校の教員になるための免許です。
 本学では社会福祉学部に特別支援学校教諭の課程が設置されており、文学部在籍者でも社会福祉学部の授業を履修することで取得することが可能となっています。
 取得のためには、前提として中学校または高等学校の英語科・国語科いずれかの一種免許の取得が必須となります。

司書教諭

 中学校及び高等学校の学校図書館(図書室)の管理・運営を行い、生徒に読書活動や学校図書の利用を促し、助言を行う専門職です。近年の「自主的・対話的で深い学び」(アクティブ・ラーニング)への注目に伴い、今後重要性が増すことが予想されます。
 司書教諭の免許取得のためには、前提として中学校または高等学校の英語科・国語科いずれかの一種免許の取得が必須となります。

社会教育士

 社会教育士とは、地域社会や暮らしにある様々な課題に、学びを通じて解決しようとする人々の支援について学習したという称号です。人々の学びやつながりづくり、地域づくりにおいて、この称号を活かせることから、自治体の教育委員会やまちづくり関係部局、学校、NPOや企業でも活躍が期待されています。
 文学部では、社会教育士取得のための社会教育・生涯学習に関する科目を専門的かつ実践的な内容で開講しています。

学芸員

 学芸員は、博物館や美術館等に所属する専門的職員で、各種資料の収集、保管、展示・教育普及活動といった専門的な職務を行います。
 文学部では、学芸員資格取得のため、博物館に関する専門的な科目(県内外での博物館での現地実習を含む)を開講しています。

日本語教員

 日本語教員は、国内あるいは海外の教育機関において日本語を第1言語としない人たちに対して日本語の学習場面に関わる活動を行います。
 現在このような日本語教員の資格は中学校や高校の教員免許のように法令に定められていませんが、本学では、文部科学省「日本語教員施策の推進に関わる調査研究会」が示した標準的カリキュラムを参考に独自に科目群を設置し、それらを習得すれば日本語教員の資格があると認定し、その証明書を発行しています。

弘前大学との単位互換制度について

「本学の文学部」と「弘前大学」は、単位互換に関する協定を結んでいます。これにより、本学文学部は、「特別聴講学生」として弘前大学の別表に示す科目を履修することができます。修得した授業科目の単位は、卒業に必要な単位とすることができます。

I 特別聴講学生選考要領

  1. 出願資格
    出願時において、「弘前学院大学文学部」に在学する学生聴講生、科目等履修生、研究生等を除く
  2. 履修期間
    半期又は年とします。
  3. 受講の許可
    本学において、選考のうえ許可します。
  4. 受入人員
    各科目5名まで
  5. 出願期間及び出願書類提出先
    (1)出願期間:掲示します。ただし、出願できるのは、2・3年次は通年、4年次は前期までです。
    (2)出願書類提出先:学務課
  6. 出願書類等
    (1)『特別聴講学生出願票』(希望者に学務課で交付します)
    (2)『写真縦4.0cm×3.0cm、無帽、上半身正面、無背景』…2枚

Ⅱ 履修科目の選択

  1. 履修することのできる科目及び総単位数
    (1)履修できる科目は弘前大学の定めるカリキュラムによります。
    (2)特別聴講学生として修得できる単位数は、30単位までです。
    (3)出願後の履修科目の変更は、原則として認めません。
  2. 単位の認定
    特別聴講学生が履修した授業科目については、試験その他の方法により単位が認定されます。認定された単位は、本学の「選択教養」として認定されます。なお、履修科目が1単位である場合、「選択教養」(2単位)として認定されないので注意してください。

Ⅲ 学費

学費は無料です。

Ⅳ その他

(1)受講できる科目等は、掲示または学務課でご確認ください。
(2)不明の点は学務課へお問い合わせください。